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開運本6「波濤の城」

銀座第一消防署の神谷夏美が活躍するシリーズの第二弾。第一弾の「炎の塔」では、銀座の超高層巨大タワーで発生した大規模火災の消化に奮闘した夏美。第二弾の「波濤の城」の舞台は乗客乗組員合わせて2,000人、十一階建ての豪華巨大クルーズ船だ。
夏美は先輩消防士の雅代と束の間の休日を利用して、神戸発釜山行きの船旅を楽しむ。しかし、台風の中、船の大火災に巻き込まれる。夏美は傾く船、迫りくる海水、炎という究極のピンチの中、負傷した乗客や高齢の夫妻を助けながら、救命ボートのある場所へと向かう。
事故の原因は、鹿児島県出身の大物議員の要望で、進路を変え、種子島に寄ることを受け入れ、事故の予兆に目をつぶった船長の保身、欺瞞があった。第一弾「炎の塔」でも自己の利益だけを追求する政治家や経営者の傲慢な心が大火災を引き起こす。自らの命を賭して、人命救助に邁進する夏美の姿は清々しく、美しい。
10年近く前、あのコロナで有名となったダイアモンド・プリンセス号の横浜港での改装内覧会に参加した。船内には、レストラン、寿司屋、ジム、プール、温泉、カジノなど何でもそろっており、まさに海に浮かぶ豪華ホテルだと感じた。あの巨大なクルーズ船が傾いていく中、炎が迫りくる船内を想像すると、ぞっとする。 

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