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開運本7「桑港特急」

時代小説の名手、山本一力の「桑港特急」を読んだ。600ページを超える長編で、日本人の兄弟が活躍する壮大な西部劇だ。
小笠原諸島の父島で暮らす丈二と子温は、捕鯨船の船乗りだったジム・ガーナーとみすずの間に生まれた兄弟だ。兄弟はジョン万次郎と出会い、父のような船乗りになることを決意する。二人は父母と別れ、中国商人チャンタオの船に乗り、サンフランシスコに渡る。しかし、ゴールドラッシュに沸くサンフランシスコは、船乗りが金の採掘で一獲千金を夢見て、捕鯨がすたれていた。兄弟は一緒の船に乗っていたルーパンが開いた洋装品店で働き、ソーイング・マシンを器用に操り、作業衣の縫製に励む。
ルーパンと兄弟は、愛する妻の命を奪わったサントス一味への復讐に燃えるリバティー・ジョーと出会い、加勢をする。ジョーと義弟のビリー・バックらは、レンガ造りの銀行の襲撃を狙うサントス一味を一網打尽にしようと待ち受ける。
江戸時代に太平洋を渡った兄弟が活躍する、西部劇の要素を持ったスケールの大きい時代小説は読み応えがあり、高揚感を覚えた。映画化しても面白いと思う。 

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